アラガンの人工乳房が原因とみられるリンパ腫で33人死亡

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人工乳房が原因とみられるリンパ腫で33人死亡 アラガンの製品乳房再建
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>>私がリンパ浮腫を発症してしまったきっかけ

大きなニュースが飛び込んできました。
米食品医薬品局(FDA)は今年2019年7月24日、がんで切除した乳房の再建や豊胸手術などで使われる人工乳房が原因とみられるリンパ腫により世界で患者数573人、33人が亡くなったと発表しました。

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人工乳房が原因とみられるリンパ腫

このリンパ腫は「ブレスト・インプラント関連未分化大細胞型リンパ腫」と呼ばれています。

その大半の481人がアイルランド製薬大手アラガンの製品を使用していたということです。

表面がざらざらしたタイプ

FDAによると、表面がざらざらしたタイプの人工乳房の使用率は米国では5%程度。カナダやオーストラリア、フランスなどで使用率が高いようです。

この表面がざらざらしたタイプのゲル充填人工乳房は、豊胸やがんで切除した乳房の再建に使われています。

表面のざらつきにより炎症

表面のざらつきは、ずれを防ぐ目的で施工されているのですが、このざらつきと周辺組織との摩擦により炎症が起きていると考えられています。そのため腫れと液体貯留が引き起こされているもようです。

ブレスト・インプラント関連未分化大細胞型リンパ腫

 

アラガン社 人工乳房製品リコールを発表

アラガン社は2019/07/24、一部の人工乳房製品について全販売地域で自主回収(リコール)、販売自粛すると発表しました。

アラガン社には在庫を抱える医療関係者からの返品も予想されるでしょう。

リコール対象は「バイオセル・テクスチャード・ブレスト・インプラント」ブランド名で販売する一連の製品。

アラガンはしわ取り薬「ボトックス」が主力としていた会社で、今年6月、米製薬大手アッヴィによる7兆円での買収に合意ました。

人工乳房関連製品が売上高に占める割合は3%程度で、業績への影響は少ないと見られています。

ただ、リコールにより集団訴訟リスクを抱えることになることでしょう。

アラガン社 人工乳房製品リコールを発表

乳がん乳房再建手術の保険適用はアラガン社だけ

日本でも日本法人のアラガンジャパン(東京)の製品が認証されています。

問題なのが、日本で乳房再建手術の保険適用はアラガン製のものしかないんです!!!
日本で保険で人工乳房を入れるとしたら、リスク覚悟でアラガン製のものを使うしかないんですよ。

そんな人いますか?! 死者が33人も出てるのに。

日本での保険適用の話が出た時に1社だけと聞いて、きっと何かがある、利権がからんでいるんだろうと思っていましたが、まさかこんな大変なことになるなんて。

厚生労働省 ぬるくない?

厚生労働省は6月、アラガン製の人工乳房によるリンパ腫の発症例が初めて確認し、病気のリスクの説明した添付文書記載を指示しただけということです。相変わらずお役所仕事的です。

なお、FDA集計での日本人の死亡者及び患者数は不明です。

症状のない人が製品を取り出すリスク

心配のため一度入れた人工乳房を体外に取り出すことを希望する人が増えると予想しますが、FDAは症状のない人が製品を取り出すのは勧めていません。

比較的低い発症リスクに比べて、外科手術のリスクの方が大きいと判断したためです。

人工乳房が原因とみられるリンパ腫 アイルランド製薬大手アラガンの製品

リスクがあるのがわかっていたのか疑問

FDAはかなり前、2011年にこのリンパ腫のリスクが指摘されていて、調査していた模様です。
日本で人工乳房による乳房再建の保険適用が認められたのが2013年。
とすると、リスクがあるのがわかって保険適用されたのだとしたら大問題です。

人工乳房の保険適用の落とし穴

そもそも人工乳房の保険適用の落とし穴もささやかれていました。

対象の商品が海外の製品であることで、日本人の胸に合う製品が少なく、左右の形を揃えることが難しいこと、その整形は保険適用外なので最終的には高額な費用を支払うはめになることがあると言われていました。

それに加えて今回のリンパ腫の件があり、今後乳がん手術後の乳房再建希望者数に影響が出てくることは想像できます。

夢の保険適用でしたが・・・

乳がんによる乳房切除後の乳房再建は、日本で長い間、保険対象外でしたので100万円はかかる手術でした。

それが2006年の診療報酬の改定によって,乳房切除術後の自家組織による乳房再建は一部保険適用が認められました。また,2013年7月には人工乳房による乳房再建に関しての保険適用が認められました。

一般的に、人工乳房による乳房再建(片側)の費用は、健康保険適用で3割負担の場合
40万~50万円の自己負担額がかかるといわれます。

しかし高額療養費制度も適用されますので、1か月あたり9万円程度の自己負担(現役世代・一般の収入の場合)で済むと考えてよいでしょう。

そんな夢のような乳房再建でしたが、今回の件を考えると、やっぱり落とし穴があったと言えることになりそうです。

アラガン社製人工乳房リコールに関する皆さんの声

 

 

アラガンの人工乳房の続報

以前、アイルランドの製薬大手アラガンの」人工乳房製品が、悪性リンパ腫を発症させてしまうお話をしました。

失った胸に人工乳房を入れる再建手術は以前からありましたが、その手術は保険提供ではないので100万円以上はかかるものでした。

手術をしたくても金銭的な余裕がないとできないので、再建手術に二の足を踏んでいた方も多かったものです。

皆、再建手術はしたくても金銭的にできない人が多かったのです。
それがやっと、ほんとうにやっと夢の保険適用になった乳房再建手術でした。ただ唯一アラガン社の製品だけを使うことのできるという条件で・・・

今回はアラガン社人工乳房の続報を書いていきたいと思います。

アラガン社人工乳房の続報

アラガンの人工乳房が原因とみられるリンパ腫で33人死亡
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これから人工乳房を入れる予定だった人が困った

思った以上にパニック状態になっていて、困ったのは人工乳房にするつもりで胸に膨らみを作るため生理食塩水を挿入するティッシューエキスパンダーという拡張機を入れてしまった方

胸の皮膚を膨らませたのは良いけれど、入れるはずの人工乳房が入れられなくなってしまったのですから・・・。

拡張器は金属が使われているのでMRIが受けられないのだそうですね。それっていざと言うときに不安ですよね。

しかたないので、人口乳房の代わりに自家組織(お腹や背中などの脂肪)を詰め込むか、他社の安全性の高い製品の日本への導入を待つか、アラガン社の旧製品を使うか(この旧製品だって問題ありです)、実費診療で高い未承認の人口乳房を使うかの選択枝となってしまいました。

  1. 人口乳房の代わりに自家組織(お腹や背中などの脂肪)を挿入する
  2. 他社の安全性の高い製品の日本への導入を待つ
  3. アラガン社の旧製品を使う(信用できるの?)
  4. 実費診療で高い未承認の人口乳房を使う

 すでにアラガン社の人工乳房を入れてしまった人も困った

人工乳房による国内の再建手術は、保険適用前の12年は約1600件にとどまっていましたが、16年には約8200件と5倍に増えました。保険適用後に手術を受けた人は約3万人に上ります。

すでにアラガン社の人工乳房を胸に入れてしまった人は、このままで良いのか戸惑いがあるでしょう。

けれど今回の人工乳房の悪性リンパ腫の発病率は3300~3万人に1人の頻度ということなので、発症はまれといえばまれ。
国内でも今年2019年の6月に初めてその報告が合ったので、多いものではありません。

が! ガンを経験した人は誰しもが再発や転移を心配するでしょう。それに加えて心配しなくても良い別の悪性リンパ腫の心配をしなくてはいけないのです。
簡単に多い少ないで判断してほしくありません。

なるべく早くアラガン社以外の人工乳房の保険適用を実現してほしいものです。全国の24もの患者団体は、8月28日、アラガン社以外のアラガン社以外の新たな人工乳房の保険適用などを求める要望書を、厚生労働省に提出したそうです。

装着タイプの人工乳房もあるよ

今回のアラガン社の人工乳房は、胸の皮膚の中に入れるタイプでした。

胸の中に入れるのではなく、胸の外にくっつけるタイプの人工乳房というものもあります。

自分の乳房の形状のシリコン製の胸を張り付ける商品です。
身体に入れるものではないので危険はなく安全です。

装着タイプの人工乳房もあるよ

貼るタイプの人工乳房はオーダーで作りますので、日本人の職人が作るので見た目はびっくりするほどリアルです。
温泉やプール、胸もとが気になる衣服のときにいいみたいです。

ただ、値段はだいたい35万円くらい(ちょっと安いセミオーダーというものもある)なのと、装着剤も高めなのでこの値段を出す気になるかどうかしだいというところです。

さらに劣化するものなので10年ごとに買い替えが必要になるということです。

人工乳房 まとめ

乳房を全摘した人の多くの方の頭に浮かぶ乳房再建。

乳房を望む人は、ただのふくらみを求めるのではなく、左右対称で美しい乳房、安全で心理的に満足のいく乳房を求めてるのだと思います。

多くの女性が乳房を失う消失感を感じています。それを解決するためにも、どうか健康被害の出ない安全な美しい人口乳房が保険適応されますように願っています。