乳がんの化学療法中の副作用については回に分けて書きましたが、ちょっとざっくりすぎたので、副作用それぞれに絞っても詳しく書いていこうと思います。
何クールにこういう症状が出たよ、と、いうのはこちらをお読みいただければと思います。
私的に一番つらかった症状「手足症候群」について詳しく書いていきたいと思っています。
手足症候群とは
手足症候群とは、抗がん剤によって手や足に障害が出る副作用のことです。
手足の皮膚生涯や、爪の変化、手足のしびれなどを総称して「手足症候群」と呼びます。
いつから出た症状か
私の場合、3回目の抗がん剤投与の3日後に、手足のしびれが来ました。
そこからあれよあれよと皮膚がひどくなり、やけどのようなヒリヒリが襲ってきて、その後皮膚が広範囲で水泡になりベロンと剥けました。
爪も波打ってきて薄くなり、もろく割れやすい状態になり、やがて全部剥がれ落ちました。
化学療法全体を通して、いろんな副作用の症状が出るのは後半なのかっもしれません。
パクリタキセルはなりやすい
私がやったのはTC療法というもので、パクリタキセルとシクロフォスファミドを3週間ごとに1度投与するもので、これを4回(4クール)繰り返すものでした。
(医学的なことはわからないけど、最近は変わったのかな?
パクリタキセルとカルボプラチンを組み合わせるのもあるみたいですね。)
手足症候群を引き起こしやすい薬はいろいろありますが、私の場合は「パクリタキセル」が元です。
パクリタキセルは末梢神経障害を引き起こしやすい薬と言われています。
私が体験した手足症候群の種類
同じ抗がん剤を使っても、人によって症状の出方が違うみたいです。
程度の差もありますので、皆、私と同じではないですので、その点ご了承願います。
以下のものは私の症状です。
- 皮膚のヒリヒリした痛み
- 水泡
- 色素沈着
- 爪が薄くなる
- 爪が割れる
- 爪が剥がれる
- 手足のしびれ
- 転ひやすい
副作用「耐えられるか」「耐えられないか」
副作用を一口に言って「耐えられるか」「耐えられないか」とざっくり分かれると思うんですよ。
例えば「色素沈着」。
そんなものは生きる上でどうでもいいことです。
身体の一部分の色が濃くなったってどうでも良いことじゃないですかー。
んなもん、どうでもいいわよ。
そんなことより、痛くてつらいとか、苦しくて辛いことの方が重要でしょ。
痛いとか辛いとかは「死んだ方がまし」と思うことさえありますよ。
そういう面で私が辛かったのが、皮膚のヒリヒリした痛みです。
抗がん剤による手足症候群はなぜ起こるのか
私もなぜ起こるのか知らなかったので、今回調べてみてびっくりしました。
なぜならその答えが「わからない」だったからです!
え~? あんなにつらかったのにわからないって何それ!
そんなのありですか??
抗がん剤の副作用が身体の末端「手」「足」「頭」の表面に影響があるのは確かです。
その面で、末端の最たるものである手足に症状が強くでたんでしょうね。
手足症候群のグレード
グレード1:日常生活に支障を来さないレベル
- しびれ
- ヒリヒリ感などの感覚の異常
- 痛みを伴わない皮膚の腫れ・赤み
- 爪の変形
手足のしびれや皮膚のヒリヒリした感じ、物に触れると痛いなど。皮膚の腫れや赤みを生じることもあり。見た目の変化はないことも。日常生活に大きな支障はありません。
グレード2:痛みを伴い、日常生活に制限を来すレベル
- 痛みを伴う腫れ・赤み
- 皮膚の過角化(皮膚が厚く硬くなり、ガザガザする)
- 爪に強い変形・脱落
腫れや赤みに痛みを伴うため、水仕事がしづらい、長時間の立ち仕事はつらいなど、日常生活に制限が出てくるようになります。
グレード3:日常生活を送るのが困難なレベル
- 手や足に疼痛(激しい痛み)
- 皮膚の過角化(皮膚が厚く硬くなり、ガザガザする)の進行・ひび割れ
- 水泡(水ぶくれ)・潰瘍
水泡(水ぶくれ)を生じ、激しい痛みがあるため、歩けなくなるなど日常生活を送ることが困難になります。水泡が破れると、びらんや潰瘍を生じ、出血やかさぶたの症状になることもあります。
たぶん私はグレード3だったみたい。
主治医に訴えても「そもそも抗がん剤は辛い」というのは大前提なので、保湿クリーム(ヒルドイドソフト軟膏)を出してくれるだけでしたが。
それもそのはず、時間が経過するにつれ、症状は改善していきました。
もしこれを読んでいる方で、手足につらい症状がある場合、大丈夫です。
今だけです。時間が経てばきっと改善しますのでね。
手足症候群を防ぐ方法
手足症候群をある程度、防ぐ方法はわかっています。
それは点滴時に手足を冷却用グローブとソックスで「冷やす」ことだったのです。
実は私はこのことを知ってました。
今思うと、後悔しているのですが、根が引っ込み思案(?)なもので、病院に遠慮して聞いてみなかったのです。
今現在は冷却用グローブとソックスを採用している病院も増えていると聞いています。
遠慮は禁物
もしこれを読んでこれからパクリタキセルを使う方がおられるとしたら、遠慮せずに病院に問い合わせてみてください。
あとで泣く羽目にならないために・・・・。
あの手足の痛さは尋常じゃないから。
もしくは自分でアイスノンを用意しても良かったかも。鍋つかみにアイスノンを入れて工夫してる方もいるという話を聞いて、何か損した気分です。
結局「自分の身を守るのは自分」なんだなーとつくづく実感した次第です。
遠慮することはないです、病院側にはどんどん質問したり、実践した方が良いですよ。
私の痛さを参考に(?)自分で自分の身を守ってくださいね。
さて、次回は続いて、手足に起こったそれぞれの症状と対策を具体的に書いていきたいと思います。
出典:https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%89%8B%E8%B6%B3%E7%97%87%E5%80%99%E7%BE%A4
https://www.medical-smile.com/html/page32.html
http://monoist.atmarkit.co.jp/mn/articles/1711/07/news019.html