がんとは何か。
一言でいうなら「自分自身のできそこないの一部分」でしょうか。
私たちの体は、約60兆個の細胞で成り立っています。
正常な細胞というのは細胞分裂で生まれては死ぬことを繰り返します。
分裂なので、同じ遺伝子のものがコピペで生まれます。
ですが、自然界のものは不思議なことに必ずミスをします。
そのミスコピーで、正しい情報の遺伝子ではなく間違った遺伝子の細胞が生まれてしまいます。
それが「がん」という細胞です。
今回は「がん」とは何かを考えてみたいと思います。
がん細胞は死なない
がん細胞というのは「死なない細胞」と言われています。
正常な細胞は、生まれては死ぬのを繰り返しているので、一定数が保たれるようになっています。
ところが、がん細胞ときたら「死なない」で細胞分裂して増えていく一方なのです。
身体のあちこちで増殖
しかも身体の一か所で増え続ければマシですが、身体のあちこちの飛び地で増えるものだから始末に負えないというわけです。
増えた周辺の臓器や神経を圧迫したり、臓器の機能を低下させたり、激しい痛みを引き起こしたりします。
できそこないも自分
そんな「できそこないの細胞」も「自分の細胞」なので、自分で自分を苦しめているということになります。ほんと不思議です。
なので、そんなバカげた自分の細胞を殺さなければならないので、がんの治療が辛いというわけです。
細胞を殺す毒
なので「死なない」細胞に「死んでもらうために」抗がん剤を使うのです。
つまり抗がん剤というのは「細胞を殺す毒」と言えます。
回復スピードの差を利用
抗がん剤を身体に入れると、がん細胞も正常な細胞もダメージを受けますが、正常細胞は出来損ないのがん細胞よりは持ちこたえる力があり、回復するスピードが早いです。
正常な細胞が回復したときに、次の抗がん剤を受けます。
その時点ではがん細胞はまだ回復していませんので、がん細胞はかなりのダメージを受けることになります。
これを何回か繰り返して、がん細胞をだんだん弱らせていきます。
(あくまでもこれは私の受けたTC療法で聞いた話。他の抗がん剤治療はどうなのでしょう?)
耐えられないことはない匙加減
強い毒を使えばがん細胞は簡単に死ぬかもしれませんが、正常な細胞も死んでしまいます。
なので「正常細胞が死なない程度」の毒を使うので抗がん剤治療は辛いと言えば辛いですけど、耐えられないことはないギリギリの辛さというわけです。たしかにそんな感じでした。
がん細胞が喜ぶもの
毎日生まれているがん細胞がどうして増えてしまわないのかというと、身体の中にある免疫細胞が戦って守っているからです。
そういえば40歳代になった頃から、なんとなく免疫力が低下している気がしていました。
めったにひかない風邪をひいたり、ものもらいになったり・・・
これはまさに乳がんのでき始めと重なります。
ストレスは免疫力を低下させる
そのころ身内の不幸があったり、身辺の変化があったり、知らないうちにかなりのストレスを受けていたと思います。
ストレスは自己免疫力を低下させる要素の一つです。
冷えは免疫力を低下させる
そして私の反省すべき点の一つ、暖房をかけないということがあって、しかも一年中、家では靴下を履かないでいたので、かなり身体を冷やしていたのではないかと思います。
免疫細胞は低体温で活動が低下するのでさらに悪い環境でした。
がん細胞は温熱療法があるくらい、温かいのが嫌いで寒いのが好きです。
汗をかかない程度に温めるのが効果的なので、適度な運動も身体を温めるので良いですし、手軽なところで言えば入浴や湯たんぽがオススメです。
がん細部と免疫力と腸の関係
免疫力をアップさせるには腸が重要であると注目されています。
免疫力と腸は密接な関係があり、腸を健康にすることが健康のかなめであると言われています。
なぜなら、腸は食べ物を消化吸収すると同時に、食べ物と一緒に入ってきたウイルスや病原菌と戦ってくれる場所でもあるからです。
身体全体の免疫細胞のなんと70%が腸にある
そのため腸内には、免疫細胞が集中しており、身体全体の免疫細胞のなんと70%が腸にあると言われています。
それだけではなく、免疫細胞のすごいところは身体に有害な異物と戦う訓練までしていることで、そんな訓練された兵士である免疫細胞は血液の流れに乗って、腸以外の身体のあちこちに運ばれ、病原菌やウイルスと戦います。
免疫力を高めるには腸を元気にする食生活
腸を元気にするには、ヨーグルトなどの発酵食品や食物繊維やオリゴ糖などの食べ物が効果的です。
免疫細胞を活性化させるには、豆腐・肉・魚などのたんぱく質、ミネラル類、善玉コレステロールも必要です。
自己免疫力を高めてがん細胞を撃退
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「スタイル乳酸菌」と「ナノサイズ乳酸菌」
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免疫力が下がる化学療法中を上手に過ごす工夫
今回は化学療法中の過ごし方をお話します。
化学療法中の免疫力が落ちている状況の方は、健康な人よりより一層気を付けて過ごしていかなくてはいけません。
抗がん剤治療を受けると7日から14日目に免疫力が低下すると言われています。
化学療法中はやっぱり普段とは違うので、気を付けて生活する必要があります。
化学療法中、衛生面で気を付けること
衛生面で気を使ってください。ちょくちょく小まめに手を洗うことです。
免疫力が低下する期間は細菌感染やウイルスを寄せ付けないよう注意しましょう。
- 手洗いは、流水で念入りに洗う。
外出後・トイレの後・料理前・食事の前・食器を触る前 - うがいは丁寧に行います。
下を向いてぶくぶくうがい→上を向いてがらがらうがい→下を向いてぶくぶくうがい。 - 食後は必ず歯磨きをしましょう。
- マウスやキーボード、スマホ、ドアノブなど、手に触れるものは小まめに殺菌できるもので拭く。
- 火が通ったものを食べる。
- 動物に触ったあとは手洗を。
- 目や口などの粘膜を触ると感染しやすいので注意。
- 鼻をかんだ後は手を洗う。
- 入浴できるときは毎日。できなければ陰部だけでも清潔に。
- 自分はもちろん、家族に風邪をひかせないよう注意する。
- 掃除をするときはマスクや手袋をする。
免疫力が低下している化学療法中の過ごし方
免疫力が低下している期間(7日から14日目)は、できるだけ家から出ないのが確実です。
なかなか難しいこともあるかもしれませんが、家族や職場にお願いしてみてください。
私は家で仕事をしているので、それほど苦なくできましたが、それでも買い物は主人にお願いしました。
買い物の計画を立てましょう
免疫力が下がる日を見計らって、買い溜めをしておくとか、家族にお願いしたりネットスーパーを利用すると良いです。
私のときはありませんでしたが、近ごろはネットスーパーがあるから、家から出たくないときに利用するのに便利ですよね。
治療中は自分だけ食欲が落ちて食べ物を見るのも嫌になることもあります。そんなときは家族には外食してもらったり、宅配弁当を利用するのも良いでしょう。
辛いときは
一番免疫力が下がるその期間は体調も悪くなるでしょう。
これは「休め」というサインですので、無理をしてはだめです。
さっさと寝てしまいましょう。睡眠は免疫細胞を増やします。
風邪と違って眠くはならないんですけど、身体を横にするだけでも楽ですし。
抗がん剤によって骨髄の機能が低下すると白血球(特に好中球)の数が減少します。
抗生物質が処方されるはずですので、万が一感染症の兆候があるときは医師の指示通りに飲みましょう。
ゆったり過ごす
家でゆっくり音楽を聴いたり、読書などをして過ごしましょう。
笑うことは免疫細胞を増やすことにとっても良いので、マンガやお笑い番組などを見るのもおすすめです。
お日様を浴びる
時には、息が詰まると感じることもあるかもしれません。
そんなときは、短時間でも近所の公園を散歩してみるのも手です。
お日様の光を浴びることは免疫力をアップさせます。
日向ぼっこも良いですね。
化学療法が終わっても注意を怠らないで!
注意しなくてはいけないのは、14日を過ぎたあともです。
ピークを過ぎてもまだ免疫力は下がっていますので、ここで油断してはいけません。継続して対処しましょう。
私の場合、抗がん剤治療で、身体がだるく筋力もにぶくなりました。
手足のしびれもあったのでかなり転びやすかったので、そろりそろりと歩いていたのを思い出します。
免疫力が下がったので、ものもらい(霰粒腫)になったり、抗生剤の副作用ですごい下痢をしてしまい、それがもとで切れ痔になったり・・・
次から次へと連鎖的にトラブりました。
治療が終わってもまだまだ注意は怠らないこと。
しばらくは注意して生活しておきましょう。