ねえねえ、新型コロナウイルスワクチンの摂取券が来たんだけど、私、乳がんだしなあ・・・
乳がん治療中でも新型コロナウイルスワクチンは接種できるんだっけ?
あー気になるよね。
特にこれから手術を受ける人とか、治療中の人とかどうすれば良いんだろうって。
うんうん、私はこれから手術なので、新型コロナウイルスワクチン打って大丈夫なのかなぁ?
結論から先に書きます。
乳がん治療中でもワクチンは接種できるよー。
へー、そうなんだー。諦めてたけどできるのね、よかった。
ただし、いくつかのことに注意しなくてはならないことがいくつかあるのー。
乳がん治療中に新型コロナウイルスワクチンを接種するときの情報を集めたから、それを紹介するね!
あ、助かる。何しろわからないことだらけで。
もちろん、摂取する場合は詳しくは主治医によく問い合わせて決めることはもちろん。それは必ずしてね!
そのうえで、専門家のアドバイスがあるから見てみましょう。
がんの治療中に新型コロナワクチンを接種しても良いですか?
国立がん研究センターの見解では、がんの治療中の方も、経過観察中の方も、新型コロナワクチンを接種して問題ないと発表されています。
がん患者さんでもコロナワクチンを他の人と同じように安全に受けられます。
先にに新型コロナウイルスワクチン接種を開始した海外のデータでは、治療中のがん患者さんもワクチンを接種して良いとされているの。
ワクチンの接種は任意だけど、とくに乳がんという基礎疾患を抱えているので、受ける受けないはお医者様と相談した上で決めることが大切ね。
がんの治療中で免疫が低下しているときに、新型コロナウイルスワクチンを打ったら、新型コロナに感染しちゃわないか心配。そのへんはどうなの?
ああ、それはないから安心して!
コロナワクチンは生きた新型コロナウイルスを含まない「不活化ワクチン」なので、ワクチン接種が原因で新型コロナウイルスに感染することはないのよ。
新型コロナウイルスワクチン接種のタイミングは?
ケースによって違います。
乳がんの手術を受ける予定なら、接種可能であれば、少なくとも手術の1週間前までに接種することを勧めているお医者様が多いようです。
手術直前に新型コロナウイルスに感染し、手術直後に発症した場合には重症化する恐れがあるためと考えられます。
がん患者さんにも様々な状況の方がいらっしゃると思いますが、例えば、がんの進行などにより全身状態があまり良くないような場合や発熱が続いているような場合など。そのような場合は主治医の先生と相談し、接種時期について慎重に判断することが大切です。
実のところ、がんの治療方法とコロナワクチンの接種時期の関係は現在のところまだよくわかってません。
注意しなければいけないことは「コロナワクチンを接種するために、がんの治療を遅らせることはしない」ということ。
あくまでもガン治療を優先にすることが大切と専門家はおっしゃっています。
免疫に関係する薬を使っている場合の新型コロナウイルスワクチン
気を付けなければいけないのは、免疫に関係する薬を使っている場合。
乳がんだけではなく他のガンも含めて、がん患者で免疫抑制がかかっているとワクチンの有効性が落ちるというエビデンスがまだなく、あまりデータが揃ってない状態だそうです。
強い免疫抑制がかかっている時期を避けて接種を受ける選択肢もあると国立がん研究センターのページには書かれています。
以下のような症状があるときはワクチン接種をしないことになっていますので、自己判断はせず必ず主治医の指示に従ってください。
- 発熱している
- 重篤な急性疾患にかかっている
- 接種しようとする接種液の成分に対してアナフィラキシーをおこしたことがある
- その他の理由により予防接種を行うことが不適当な状態な時
新型コロナウイルスワクチンによるリンパ節の腫れ
ワクチンを接種したあとには、脇の下のリンパ節が腫れる副反応が出ることがあります。人によっては腫れが2か月も続くことがあるので注意が必要です。
ファイザー製ワクチンを2回接種して8週間以内の23~63歳の健康な女性135人を対象に超音波検査を実施。
わきの下のリンパ節の状態を調べたところ、67人に、接種した腕と同じ側のリンパ節の腫れがみられ、このうち54人は8週間が経過した時点でも腫れていた。多くの人は消失するまでに11週間程度かかったそうです。
接種後の副反応
新型コロナワクチン接種後の副反応として、報告されているものは次のことです。
この中で乳がんの場合に注意したいことは「腋窩リンパ節の腫れ」よ。この腫れがリンパ節転移と紛らわしいの。
ええ?腫れるの?なんか怖い。
脇の下の腫れは大丈夫なので安心してね。新型コロナワクチン接種後に、接種した側の腋窩リンパ節が腫れるのは、ご自身の免疫システムが反応しているためで、問題はないから。
ただしリンパ節の腫れは、乳がん検診や乳がん術後の外来で、マンモグラフィや超音波などを受ける場合に判定や診断に影響を及ぼす恐れがあります。
検査との間隔
PET検査は、がんに集まる性質の放射性物質を注射して行います。それで、わきの下のリンパ節に多数の陽性所見が見つかれば、「遠隔転移→治療困難」と判断されるかもしれません。
実はコロナワクチンを接種すると、接種した側のリンパ節が腫れ、そのタイミングでPET検査を受けると、陽性になることがあります。ワクチンの副反応であって、腫瘍ではありませんから、それは誤診で、ワクチン接種後にPET検査を受けた人でそんなケースが相次いでいるのです。
リンパ節が腫れると転移なのか新型コロナワクチンによる反応なのか診断に困るので、乳がん検診を受ける場合は、ワクチン接種の前か、2回目の接種から6週間程度空ける方がよいとされています。
現在接種で用いられているファイザー社やモデルナ社の新型コロナワクチンは、上腕での筋肉接種で実施されているため、接種した側のわきの下、頚部(鎖骨の上)リンパ節が腫れることがあります。腫脹の程度はほかの副反応と同様に、人によって年齢によって違いがありますが、特に50歳以下の女性ではかなりの頻度で起きるようです。
日本乳癌検診学会では「ワクチン接種前に施行するか、2 回目ワクチン接種後少なくとも 6~10 週間の間隔をおいてから施行すること」が推奨されています。
難しければ検診担当者に接種したことを伝えましょう。
乳がんがある方は、がんがある部位と反対側の腕に接種するようにしてくださいね。
乳がん治療中の新型コロナウイルスワクチン まとめ
ワクチン接種をするべきかどうか、迷われている方もいるでしょう。
このページはあくまでも参考意見として留めておいてください。
ワクチン接種を打つ打たないの判断、タイミング、接種に関して不安なことや疑問があれば、かかりつけの先生とよく相談してください。新型コロナウイルスワクチン接種は患者である私達と医師が納得して決めていただくことが大切です。
補足:すべての治療が終わり、経過観察中の方は一般の人たちと同じで、主治医に相談しなくても大丈夫ということです。