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胸の悩みはいろいろありますが、命にかかわるのものが乳がんです。
生涯で乳がんにかかる乳がん罹患率は年々増える一方で、今や日本人女性の9人に1人がかかると言われている乳がん。
殆どの女性は「自分はいつか乳がんになる」と意識しておいても方が良いかもしれません。
女性がなるガンで最も多いのが乳がんですが、その割に、死亡数は女性のがんの中では5番目とさほど多くはありません。
乳がんは、患者数に対して死亡数が少ないこと、さらにステージ0~1の早期段階で発見された場合は90%以上の10年生存率が望めることからも、早期発見できれば比較的予後のよいがんといえます。
乳がんを発見したきっかけで多いのは
乳がん発見のきっかけは、自己発見が55%で最も多く、検診での発見は3人に1人程度です。外来で見つかる乳がんは、9割が無痛性の「しこり」で、残りの1割が「しこりを触れず」、乳頭からの血性分泌と乳頭のただれがあります。一方、検診で見つかる乳がんは、手に触れない小さい「しこり」や「微細な石灰化」で分かることが多く、早期のものが多いのが特徴です。
乳がんになっても気が付かないことが多いのです。通常は痛みを伴わないためある程度の大きさになるまで気が付きません。
乳がん発見時の症状
しこり
乳がんは乳房の中にできるガンですので、自分で触診できるガンです。
乳がんが0.5~1cm位の大きさになると自分の手でしこりとして認識できるようになります。通常しこりに触れても痛みはありません。
私が経験したしこりの感触は、固い小石の塊といっかんじ。
その小石は胸のなかで動かなくて、乳房の中に固定されているようでした。
乳頭からの血の混じった分泌物
がん細胞が乳頭にまで達すると乳頭から分泌物が出てきます。非浸潤(ひしんじゅん)がんは、しこりなどの自覚症状がなく検診で発見される率が増えていますが、乳頭から血性の分泌物が出ることで異常に気づくこともあります。
私の親しい方ですが、彼女はある日、乳頭からの分泌液に気が付いて「おかしい」となり、あわてて病院を受診したそうです。
私もブラに薄茶色の染みが付いていたことがあったので、やはり血液が混ざった分泌液が出ていたのだと思います。
そのころになるとお風呂に入ると、乳首がお湯に沁みて痛かったです。
乳頭の陥没や乳房のくぼみ
お風呂あがりなどに鏡で観察する習慣を持つと、乳房の変化を発見しやすくなります。がんが乳房の皮膚や乳頭に近いところに達することで現れることがあります。
乳房の皮膚表面の変化
乳がん発見のきっかけとして皮膚の表面の変化で気づくこともあります。炎症性乳がんで多く見られる症状です。他にも炎症性乳がんでは、痛みや熱感を伴うなど乳腺炎とよく似た症状を示すことが知られています。
また、乳頭のただれや周囲の皮膚の湿疹で気づくことも。
乳房近くのリンパ節の腫れ(腕のむくみしびれ)
乳房近くのリンパ節に転移した場合、リンパ節が腫れたり、周囲の神経が圧迫されて腕がむくんだりしびれることがあります。
レモンで表現した「乳がんの12の兆候」とセルフチェックの意義
番外編 私の気になった症状
私の症状なので、一般的な乳がんの症状に当てはまるわけではないと思いますが、気になるので念のため書いておきます。
乳房の中の痒み
乳房の中に痒みがありました。痒いのが皮膚表面ではなく乳房の中なので、書いても痒み止めを塗っても効果なしでした。
乳房の腫れ
私の乳がんのタイプは炎症性ではないのにもかかわらず、乳房全体の腫れがありました。生理周期とか関係なく腫れを感じていました。
乳首の痛み
乳首も腫れて痛みがありました。お風呂に入ると沁みるので、乳首を手で抑えながら湯船に浸かっていました。
乳がんのしこりと、それ以外のしこり
乳がんのしこり
パチンコ玉のような硬さがあり、触ってもやや動きが悪く、形など辺縁がわかりにくい場合が多いです。
皮膚や乳頭の近くにできたり、大きくなってくると周囲の組織を引き込んで皮膚のへこみや乳頭が陥没してくるなどの症状を呈してくる場合があります。
また、皮膚の発赤などを伴うこともあります。
大きくなると、皮膚をつきやぶって潰瘍をつくったり、出血や悪臭の原因となることもあります。
良性腫瘍
線維腺腫やのう胞、葉状腫瘍(良性~悪性まである腫瘍です)などの腫瘍により感じるしこりです。触るとよく動き、表面が割とつるっとしているのが特徴です。
乳腺症
乳腺症という乳腺の病態で感じるしこりがあります。乳房が全体に硬く感じる場合、一部だけ目立って硬い場合など様々です。生理周期に合わせてしこりを感じたり、感じなくなったりすることもあります。
乳がんのセルチェックをしていますか?
乳がんのセルフチェックの方法がわからないという方は多いようですので書いておきます。月に一度のチェックをお忘れなく。
セルフチェックは、閉経前の方は乳房がやわらかくなる月経終了後1週間~10日の間に、閉経後の方は一定の日にちを決めて、毎月1回行いましょう。
鏡でチェック
- 両腕を下げた姿勢で、乳房や乳頭を観察します。
- 両腕を高く上げた姿勢で、正面・側面・斜めから乳房を観察します。
- 乳頭を軽くつまみ、血のような分泌液がないか調べます。
起きた状態でチェック
- 腕をあげ、乳房の表面に渦巻きを描くようにして、しこりやこぶなどがないか調べます。
- 指先をそろえてわきの下に差し入れ、リンパ節が腫れていないか確認します。
横になった状態でチェック
- 腕を上げて、乳房の内側半分を指の腹で軽く圧迫しながら調べます。
- 腕を下げて、乳房の外側半分を指の腹で軽く圧迫しながら調べます。
- わきの下に手を入れ、しこりがないか指の腹で調べます。
乳がん検診の内容
乳がん検診にも対策型と任意型があり、問診、視触診、マンモグラフィ検査、超音波検査(エコー検査)などを行います。
対策型検診
日本では自治体が行う住民検診に該当し、費用は無料または一部の自己負担で受けることができます。
40歳以上の女性を対象としたマンモグラフィ検査(隔年)が基本となります。
任意型検診
人間ドックや職場検診など、受診形態はさまざまです。マンモグラフィ検査や超音波検査(エコー検査)などから自由に選択することが可能です。ただし、任意の検診のため、費用は自己負担になります。
乳がんのしこりはまるで「石」
乳がんの「しこり」ってどんな硬さだと思いますか?
ゴムボールの様な柔らかいものを想像してる方もおられるかもしれません。
そういう弾力のあるしこりは良性のものが多いのだそうです。
悪性のしこりは石のように硬いです。
そして胸の中で動かないのです。
触ってもぜんぜん痛みはありません。
それは不思議で、指で触っても動かない硬い石が胸の中にあり、まるで肋骨から生えてきた塊のような感触です。
この「石のように硬くて動かない」が乳がんの特徴です。
例外もある
何事にも例外はあるので、硬くても良性のしこりもあるし、柔らかい乳がんのしこりもあるので、一概に言えませんが、一般的には硬くて動かないのが多いということです。
私のはまさにその「硬くて動かない石」の感触でした。
乳がんのしこりを自分でチェック(自己検診)
乳がんの60%以上はセルフチェック(自己検診)によって発見されています。
簡単にできますので、お風呂に入ったときなど、どうぞご自分の乳房をチェックしてみてください。
定期的にチェック
難しく考えないでも要は触って胸の中に固いものがないか探せばよいのです。
お風呂に入ってるときや、あおむけに寝てるときなど、自分でやりやすい方法で定期的にチェックしてみましょう。
生理前は胸が張ってるので、生理後の張りが取れた時期がおすすめです。
乳房の中にあるのでやや圧をかけて探す
特にボリュームがある乳房の方はわかりにくいので念入りに探してみてください。
乳房の中にあるしこりを探せるように、やや圧力をかけて押すようにするとわかりやすいかもしれません。
乳がんのしこりの探し方
親指以外の4本の指の腹で、やや押し気味で(強くは押さない)触っていきます。
内側は肋骨の真ん中まで、外側は脇のラインまでチェックします。
のの字
1円玉くらいの小さな「の」の字を書きながら乳頭周辺から外側に円を描くように触診。
縦横平行線
縦方向と横方向に平行線を引くように触診。
指先交互法
乳頭を中心に放射線状に触診。
絞る
乳房や乳首を絞って、乳頭から分泌物がないかチェック
脇の下も忘れずに
脇リンパ節にも転移することがありますので、乳房にしこりが触れなくても脇下にしこりを感じることがありますので、脇の下もチェックしましょう。
鏡チェック
鏡の前で腕を下ろしたり、ばんざいしたり、頭の後ろ手を組んだり、前かがみになったり、後ろに反ったり、身体を回転させたりして異常がないかチェックします。
- 大きさ
- ひきつれ
- えくぼのような凹み
- 乳頭の位置
- 皮膚の色
乳がんのしこりのできやすい箇所
乳がんはできやすい箇所というものがあります。
最も多いのは乳房の外側のやや上で、がん発生母体となる乳腺組織は、外側の上部にたくさん集まっているため、できやすいのです。私も外側の上部にできました。
約50%がそこにできますので、ご自分でセルフチェックするときは乳房の外側を特に念入りにチェックしてみてください。
- 50% 乳房の外側の上部
- 20% 上部の内側
- 10% 複数の場所に及んでいる
- 5% 乳頭の下
しこりの特徴
- 痛みはほとんどない
- 硬さは石のように固い
- 胸の中で動かない
- 表面がデコボコ
- 熱っぽさを感じることもある
乳がん検診の時期
生理終了後一週間くらいの時期は乳腺の張りがないので、最も探しやすい時期です。
「生理が終わったらチェック」と毎月決めておくと良いでしょう。
反対に生理前は、もっとも張ってくる時期なので、この時期は避けた方が良いです。
レモンがどんな乳がんを示しているか
この12個のレモンのイラストをご存じでしょうか。
12個のレモンはそれぞれ乳がんのタイプを表しています。
これがとっても、わかりやすいのでこのブログでも紹介します。
- 肥大したい皮膚
- 乳房のくぼみ
- 皮膚のただれ
- 赤身・ほてり
- 乳頭からの分泌
- 表面凸凹
- 乳房内のしこり
- ミカンの皮のような肌
- サイズ・形の変化
- 乳頭の牽引
- 静脈の怒張
- 突出したしこり
が、表現されています。
一口に乳がんといっても様々なタイプがあり、見た目の変化もいろいろです。
いままで平面的なイラストはありましたが、このように立体的なグラフィックで表現されていると一目瞭然、とってもわかりやすいです。
こちらは乳房を横に輪切りにした物形を表しています。乳房の中の乳がんをレモンで表現しています。
乳がんレモンの生みの親
これは非営利団体「ワールドワイド・ブレスト・キャンサー(Worldwide Breast Cancer)」のコリーン・エルズワース・ボーモントさんが作成したものです。
キャンペーンを展開
コリーンさんはデザインの勉強を続けるためロンドンに移った後、幼馴染みが28歳と言う若さで炎症性乳がんの診断を受けたと知り、自分の貯金で乳がん啓発団体Worldwide Breast Cancerをはじめ、#KnowYourLemons(あなたのレモンを知って)キャンペーンを展開しました。
レモンで表現した「乳がんの12の兆候」は、フェイスブックで4万回以上もシェアされ、世界中で300万回以上も閲覧された。キャンペーンは、英国、米国、カナダ、オーストラリア、南アフリカ、オランダ、ポーランドなど、世界中のメディアにもとりあげられました。
日本における運動
日本でも乳がんの早期発見に向けて教育啓蒙活動や定期健診の促進活動を行っているNPO法人のRun for the Cure Foundation(RFTC)が、コリーンさんのポスターを使い「レモンプロジェクト」と呼ばれる教育活動に取り組んでいます。
RFTCのレモンプロジェクトでは、希望する企業のオフィス、学校、地域センターなどの要請に応じて、無料で乳がんの早期発見に関する啓発セミナーを提供しているそうです。
レモンとセルフチェックの意義
日本では乳がんを発見するきっかけはセルフチェックという人は6割と大変多く、残念ながら定期的な健康診断でマンモグラフィを受ける人はそれほど多くないようです。
ならばこのレモンのグラフィックが自分の乳房に関心をきっかけになることもあるとすれば、コリーンさんの願いは伝わっているということに。
乳がんのセルフチェック(自己検診)
乳がんは自分で発見できるがんです。
入浴中などを利用して自分で乳房を触ってしこりがないかチェックできます。
詳しい方法はこちらに書きましたのでどうぞ参考にしてみてください。
セルフチェックのタイミングは月経後の乳房の張りが少ない時がおすすめです。
乳がんは乳首を中心にして外側の上部にできることが多いので、外側は入念に調べましょう。
乳房の中にあるとわかりにくいので、やや押し気味に調べると良いです。
例外もありますが、乳がんは胸から生えてきた石のように動かない特徴がありますので、それを頭に入れておくと良いでしょう。
アメリカの事情
一方、実はアメリカでは乳がんのセルフチェックはあまり有効視されていないそうです。
乳がんに似た良性疾患が多いため、不必要な精密検査ばかりを増やすことに繋がるということで、アメリカの予防医療専門委員会(USPSTF)、米国国立がん研究所、米国対がん協会、米国の乳がん患者支援者団体も、セルフチェックを推奨しない立場をとっています。
けれども本当に乳がんをセルフチェックで発見した人は確実にいるのですから、簡単に否定するのもなんだかな~と個人的には思ってしまいます。
私自信、セルフチェックで発見しましたし・・・
日本のよう健康保険制度がないアメリカですので、このような考えになるのかもしれません。
早期発見、早期治療の呼びかけの弊害
否定的といえば、ピンクリボン運動でしきりに乳がんの「早期発見、早期治療」を呼びかけるあまり、自然に消える可能性のある小さながん細胞まで発見・治療してしまい、放射線治療や手術や化学療法で逆にがん細胞を増やすリスクを負ってしまう、という意見を持っている方もいます。
癌細胞は健康な人でも毎日5千個ができては消滅するのを繰り返しています。つまり免疫細胞ががん細胞をやっつけてくれてるので私たちの健康が保たれているというわけです。
小さな小さながん細胞は、免疫細胞が正常に働くようにすれば免疫細胞がガンの増殖を防いで消滅させてくれるという考えです。
実際のところ、放射線治療や手術や化学療法でリスクをどうなのかは私は医療関係者でないのでよくわかりません。
啓もう活動をきっかけに治療が必要ながんを発見する人もいるのだから、簡単に否定するのも他人事だよなぁと思ったりもしますけど。
乳がんレモン まとめ
人間は見たくないものは見ないようにする傾向があり、本物の乳がんの病巣を見るのが怖い人もレモンなら抵抗ないですよね。レモンの形を借りて表現したコリーンさんのアイデアは素晴らしいです。
よく見かけるような乳房の上にピンクリボンを置いただけの写真やイラストだと、乳がんの本当の姿は想像できないですから。
この12個のレモンが多くの人の目に留まりますようにと願います。
<まとめ>
乳がんは自分で発見するケースが多いということと、セルフチェックの方法をご案内いたしました。
乳がんは自分で触って異常を確かめられるケースも多いがんです。
約半数の人がセルフチェックで異常に気づいていることからも、習慣的に自分で触ってチェックすることの大切さを改めて感じます。
月一のセルフチェックの習慣で自分の身体を守りましょう。
出典:
「経験者の声から知る乳がん」~早期発見のために伝えたいこと~|株式会社エムティーアイのプレスリリース
Worldwide Breast Cancer作成、RFTC翻訳、提供
乳がんを学ぶ 乳がんセルフチェック
Lemon Project Progress Report
http://news.livedoor.com/article/detail/12875394/